Developer Productivity室の @uncle__ko です。この記事は以前に投稿された下記を前提に書かれています。よろしければ下記を先にご覧いただけると幸いです。

経営層に開発生産性向上へのコミットについて理解してもらうためには
@stormcat24 です。先日社内で各部署からパネラーを招き開発生産性に関する勉強会を開催したところ、参加者から「技術的負債のことを経営陣に理解してもらうコツはありますか?」という質問がありました。 また、本日開催の開発生産性Conferenceにおいての基調講演で、「LeanとDevOpsの科学」の著者であるNicole Forsgren氏が登壇しましたが、こちらのセッションでもQ&Aでも同様の質問が出ていました。 『LeanとDevOpsの科学』著者登壇!開発生産性Conference (2023/07/13 09:30〜)# 開発生産性Conference 2023 エンジニア不…

開発生産性と説明責任

昨今では開発生産性についての話題も多く聞く世の中になってきました。開発生産性にコミットしたい開発組織の話やFourKeysを導入した組織も増えてきたように感じます。

しかし、上記の中でも触れられている通り、

開発生産性の改善にコミットするということは、言い換えれば「通常の事業開発に当てられている経営資源を切り崩す」ということであり、生産性改善活動の大義名分と対価について、説明する責任が生じる

ということです。

通常業務に忙殺される日々

開発生産性にコミットしたくても、経営層や事業責任者、プロダクトオーナーなどに説明するハードルが高く感じてしまう組織があるかもしれません。

日々の開発業務で忙しく、説明するための資料を作る時間が中々取れない組織があるかもしれません。

私が所属しているCyberAgentも例外ではなく、重要性は理解しつつ、どのように説明すればいいかわからないという声や、資料を作成する時間がないと言った声を聞くことがありました。

開発生産性へのコミットを説明するときに重要なのは成果を数値化することです。事業領域やドメインによってある程度差はあれど、説明するためののようなものはあると思っています。

テンプレートを作った

そこでDeveloper Productivity室として、経営層や事業責任者、プロダクトオーナーなどに説明するためのスライドのテンプレートを作りました。

自身の事業やドメイン、置かれている状況により合わない部分を適宜修正して使ってもらえたら嬉しいです。

序盤に課題、中盤に実施する施策と効果、後半に潜在的なリターン額の計算方法とROIの算出方法を載せています。リターン額とROIについては ROI of DevOps Transformation: How to quantify the impact of your modernization initiatives を参考にしています。

最初は社内用に作ったスライドだったのですが、社内のドメインに依存するような内容がないことと、世間でも同じような課題があるのではないかと思い、このように公開することにしました

さいごに

スライドなどの資料はテンプレートがあるとかなり書きやすくなると個人的には思ってますので、このテンプレートを活用して沢山の組織が開発生産性にコミットできることを願ってます。

テンプレートはPDFとPowerPoint(pptx)で貼り付けていますので、ぜひダウンロードして使ってください